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アンコ抜き・スポンジの最適化について

投稿者: 小野寺誠   投稿日: 2011年10月6日 木曜日
 

カスタムシートを提供していく考え方として
このようなことを説明することがあります。

「アンコ抜き」について

「アンコ抜き」とは オートバイ業界でよくいわれている造語です

シート高を下げる加工 ・ 足つきが良くなる加工 ・ 乗ることが楽になる加工  を 意味します
「アンコ抜き」はエンジンを整備することに比べたら たいした加工ではないと思われがちです
でも オートバイに不必要な部品や装置はありませんので どれも すべて重要です。
意味の無い整備や加工や調整はありません。
「アンコ抜き」は軽く思われがちな整備の一つとして認識されているのが現状と思われます。
サドル(シート)はオートバイを構成している部品の中で主張の無いような感じに
受け取られがちですが ステップ・ハンドル・シート(サドル)というように
ライディング時は常に走るための情報を得るところです。

サドル(シート)は取り替えたり調整したりするようなことはしないものという考え方が一般的です。
ほとんどの方はそんな物に時間やお金を賭ける習慣がありません。
ですがオートバイ業界では「アンコ抜き」という言葉は誰しも知ってはいますが
本質はほとんど知らない特殊あるいは胡散なものと認識されています。
何故 胡散なものと考えられているかですが
まともにできる(信頼と実績の有る方)方が作業や調整をしていないからだと思います。
エンジンでもブレーキでも素人が丁寧にやれば何とかなるというものではありません
整備書やマニュアルがあり 元あった状態に戻せば完了というものではなく
サドル(シート)の加工調整は心地を描いて形を作る作業となります。

サドル(シート)加工はエンジン等の整備とは大きく異なり
機械的な機能の現状復帰と同等では良しとせず
乗り心地をという五感を左右する調整を必要とされている整備になります。

このように五感を調整する作業は経験の少ない者や実績の無い者が
いくら丁寧に時間をかけて作業をしたとしても
努力することは尊いことですが
加工調整された物は極みに達することはありません。

日本中いや世界中でもサドル(シート)の調整を専門的に
そして 理にかなった物を提供できるショップは数多くありません。 
その中でも河名シート製作所の技術は卓越しております。

 

アンコ抜き加工の考え方を説明いたします
スポンジは硬く感じる物があったり・柔らく感じたりする物があり車種によってさまざまです。
(エンデューロ車は硬く感じる・アメリカン車は柔らかく感じる等)
これからの説明は「標準的な硬さのスポンジ」を例に説明します。
ユーザー様は
高さを低くしたい・どの位低く・何センチ低くなる と 質問されます。
何cm低くと言うよりは 現状より足が地面に着き安心したいのだと思います。
極論ですが アンコ抜きは ユーザー様の安心感を提供できれば成立します。
(地面に足が着いてしっかりとした感触が得られれば安心感が得られます。)

通常考えられる基本の説明です
元から在るスポンジの高さを削り込めば低くなるから
足が必ず着きやすくなると思われています。
スポンジを削り高さを低くすることは
スポンジのストローク量を減らすことと同じ意味合いが発生します。
スポンジの整形されている高さを低くすれば
シート高は低くなります。
もちろんスポンジのストローク量も減り短くなります。
ここで シート高の数値を重要視するのであれば
シート(サドル)のスポンジは無くしてしまえば済みますが
乗車中体重を受ける部位が無くなると健康障害を起こしてしまう危険があります。
(F800S等のエクストラローシートのような質感になってしまいます)

標準的な硬さ(反発力)のスポンジでも
スポンジストロークが長がければ軟らかく感じますし
スポンジストロークが短ければ硬く感じます。

スポンジストロークが短いと硬く感じる とは
スポンジが縮みきってサドルフレームにお尻が当たっている可能性があります
この時の状態を「底付きしている状態」と認識してください。

アンコ抜きをする上でオーナー様の身長と体重が大きく影響するので
スポンジの底付きを計算する必要があります。

上記はスポンジのストローク量の変化に伴う効果
上下位置の変化だけの説明で高さを低くする考え方を説明しました。

アンコ抜きは地面に足を着きやすくする事と考えれば
オーナー様心理はいつ如何なる時も乗車中は転倒しない
と言うように解釈できます。

転ばない考え方として足が着けば心強いと思いますが
もう少し深く考えると
転ぼうとしている方は居らず転んでしまうというのが正しいかと思います。
渋滞時運転者は低速運転の為安定感が失われ
結果足を出しやすいように身構えて運転をしています。
この時点で転んでしまう人はほとんどいません。
当然です。予測されていれば学習し対応するからです。
では 転んでしまう最も多いパターンは
地面に足が着いているのにもかかわらず
車体の重さを支えきれないことがあげられます。
まったく足が着かなければ転んでも
仕方がないと諦められますが
足が着いてて倒してしまうのは悔やまれます。
もう一つ真実があります
こんな所では転ばないという所で転倒してしまう。
その時はおおよそ座席の後方に座っていることが多いです。
座席の後方に座ってるときは足を出そうとしても
足がスムーズに伸ばすことができず
足を出したときは力を入れられなかった(踏ん張りが効かなかった)
事を経験している方が多く
迅速に行動に移せる環境があれば転倒を防げる可能性が飛躍的に上昇します。
上記の考え方はスポンジ整形における快適性と形状のバランスになります。
形状を例えると
座席前方から後方に乗車位置を移動する時
内腿にあたるスポンジの角度と体積の比率を「スポンジ幅」と略して認識してください。
足を出しやすくする形と応用です
自転車のサドルをイメージしてください。
自転車のサドル形状は前方が細く後方を広くする形になっています。
自転車はペダルを回転させるため足に力を入れやすい・踏ん張りやすい形状であり
後方は臀部を受け止める形状であることが一般的です。
オートバイの歴史において初期のオートバイは自転車のサドルに良く似ています。
ハーレーのバディーシートは自転車のサドルを大きくしたものと言っても過言ではありません。
現在オートバイのデザインはサドルも車体のデザインの一部と考えられていますから
乗車姿勢が良かろうが悪かろうがデザインを重視しているように思われます。
メーカーの設計は乗り心地を意識してデザインをする訳ではなく
このデザインだから このようになった としか 思えません。

足着きを良くする為に純正座席の制約から スポンジの形状を最適化しなくてはならず
内腿のあたる付け根部分の「スポンジの幅」を座席前方は狭く
後方は適度に広くすることによって
足着きを良くしつつ快適性も兼ね備える形状を導きます。
上記のことが「スポンジの幅を狭くし足着きをよくする」と略して認識してください

スポンジのストローク量を減らす事・スポンジの幅を狭くするという基準を説明しましたが
経験や実績の無い者がアンコ抜き加工を施すと
スポンジのストローク量を減らすだけの加工になるのが一般的です
スポンジ整形部分の上側だけを削れば高さは低くなるかもしれませんが
内腿の付け根部分のスポンジの幅は広くなり
足を出そうとしても幅が広くなった分だけ足の出しやすさが犠牲になります。
形のイメージですが
台形型の跳び箱を思い描いてください
上のほうは狭く 下のほうは広くなってゆきます。
上をそぎ落とせばそぎ落とした分だけ上面の幅は広くなってゆきます。
スポンジストロークを減らすだけの加工は
幅の事を考慮していないので オーナー様は低くはなっているのだけれども
足着きはさほど向上していない。という感覚を覚えてしまいます。
結果 アンコ抜きは あまり しないほうが良いのでは?と認識されます。
悲しいことです。

結論として
アンコ抜き作業は シート高を低くする・足着きを良くする為に どれだけスポンジストローク量を減らし快適性を維持できるか。
という理論を形にする経験に基づく実績が問われる作業となります。

 

河名シート製作所では
アンコ抜き加工を「スポンジの形状を最適化する」と表現していることがあります。
アンコ抜き加工でも作業を承るときは
お客様と多くお話をするように心がけています。
心地良いセッティングで抜群の安心感を提供いたします。

 

 

 

 

 

BMW R1200GS R1200GSADV R1200RT R1200ST S1000RR  F800GS F650GS

R1200 K1200 K1300 K1600GT

 

オートバイ乗りは若々しい

投稿者: 小野寺誠   投稿日: 2011年10月3日 月曜日
 

バイクの「アンチエイジング」効果とは?【バイク乗りが若い理由】

 

ネットのニュースで見つけました。

 

小野寺(ポエマー)が書いていた記事に良く似ています。

  

オートバイ乗りは今も昔もモテモテの理由

 

それもそのはずです 

皆さんは感じること体験することに優れているから

このようなことを誰も言っていなかったのが不思議です。

真実はそこにあるのですから。

 

これからは大人の趣味としてもっと多くの人たちがオートバイを利用してほしいです。

 

小野寺

 

シート(サドル)の寿命と張替えについて

投稿者: 小野寺誠   投稿日: 2011年10月2日 日曜日
 

サドル(シート)の寿命と
サドル(シート)表皮張替えの件ですが

サドル(シート)座席を構成している部品はおおよそ
3種類から成り立っています。

サドルフレーム(裏側の硬いところ 鉄板やプラスチックでできています)
スポンジ    (ポリウレタンホーム)
表皮       (ビニールレザー)
というように細かく見てゆくと 耐久性のあるものと
耐久性があまりよくないもので一つの機能を発揮します。

サドルフレームはかなり耐久性がありますが
スポンジは使用頻度により調子が良い時期が変わってします
表皮は紫外線の照射時間と使用頻度によって変わりますが
新品時が一番良く時間の経過とともに劣化してゆきます。

たとえば 20年前のとても程度が良い綺麗な中古車BMW R100RSがあるとしましょう。
サドル部分はまったく傷が無くホントに綺麗な表皮だとしても
ビニールレザーは20年前のもの それなりに性が抜けていて
使い出せばすぐにビニールが割れたりします。
 
スポンジも同じで形はとどめていますが 中の成分が劣化していることが
よくあります。

シートを構成するスポンジ部分もタイヤと同じように使わなくても劣化してゆきます。

以上のことをふまえたうえでお話をしたいのですが

現物を拝見しないことには適切な判断はできませんが
穴が開いてしまったサドルは張り替えて穴が無ければ
程度が良いものと考える方もいますが
張替えをするよりシートを交換した方が良い場合も多々あります。

イメージ的な話ですが
15年前のタイヤを溝があるからまだ大丈夫という考え方もありますし
タイヤが硬化しているから使わない方が良いかもとうい考え方もあります
溝が無ければ彫刻等で彫ってまだ使うという考え方もあります。

シートの張替え作業は
現物を拝見させていただいてから正確なお見積もりとなります

張替え作業を行うより 新品純正シートを購入することも
お考えになってみることも必要かもしれません。

ただ穴が開いていなければいいみたいなイメージでしたら
格安でオートバイシートを張り替え作業するところがありますので
ネット等で検索してみてください。

シートの寿命についてですが
現行車種 K1300S K1300R R1200R F800S F800ST F800R の
サドル(シート)は作る工程でフレームラミネート加工という
ビニールレザーを熱し成形型にいれスポンジの原液である
ポリウレタン樹脂を加え一つのものを作ります。
(ホンダではVFR1200Fで採用されている 表皮一体発泡クッションシート )

 

出来上がったものは ビニールレザーとスポンジが一体となり
シワができにくくビニールレザー表面が造型にすぐれている特長があります。
特徴があれば欠点もあるわけで
欠点といえば 表皮が紫外線により硬化が早く ツルツルすべるのが難点です。
また フレームラミネート加工のものはビニールレザーのしなやかさがあまり無く
スポンジと表皮をくっつけた状態でシートのクッション性能を
狙ってきていますから
表皮を一度はがしてしまうと元の性能に戻すことはできません。
残念ですがフレームラミネート加工の品物はデザインと量産性を狙いすぎた品物で
心地良さを追求した工法ではありません。

歴代のフレームラミネート加工のサドルをピックアップしてゆきます。
R1100S R1200STリアシート R1200Sフロント・リアシート
K1200RS・GT K1200S K1200R K1200Rスポーツ
R1200R F650CS(シングルエンジン)  F650GS(シングルエンジン)
などは サドルの張替えではなく部品交換をしたほうが本来の性能
に近づく考え方です。

フレームラミネート加工のシートの寿命は表面が硬くなったら
交換時期です。
残念ですがタイヤと同じようなサイクルで交換するのがベストと思われます。

フレームラミネート加工の前はスポンジと表皮(ビニールレザー)をボンドで
張り合わせていた次代のモノがあります。
R100RS R1100RTフロントシート R1100RS R80GS R100GS R100GS K100RSなど
こちらの品物はなぜか造形を重視していたのか
表皮のシワができにくいようにしたかったのかは良くわかりませんが
がっちり 表皮とスポンジを接着しています。。
表皮とスポンジを強固なボンドで貼り付けるため
どうしても表面の質感が硬くなってしまいます。
また 表皮が硬くなることや表皮が割れた等の症状がおきるのが特徴です。
それは組み立て工程時に仕方なく使われるボンドが
表皮のビニールと反応して硬化することが原因と考えられます。
 
結論から言いますと
古い年式から現行車種まで 張替えはできないことは無いけど
お客様のことを第一に考えるとシートを部品で交換したほうが良い場合が多いですね。

スポンジの交換をする作業であれば
純正部品よりスペックの高い座席を提供できる
方向も考えられます。

 

「前下がり」について

投稿者: 小野寺誠   投稿日: 2011年9月30日 金曜日
 

カスタムシートを提供していく考え方として
このようなことを説明することがあります。

「前下がり」とは 河名シート製作所でよくいわれている造語です。
正式な言葉ではありませんが 「前下がり」 として説明させていただきます。
「前下がり」とは オートバイの座席の形が極端に前方に下がっている形をいいます。

ここから Q&A 方式で簡単に説明させていただきます。
Q どうして シートの形が傾斜しているのですか
  理屈はあるのですか

A これは物凄く意味があり大事な要素が隠されています。
  ちょっと説明してみます。
  A.1 デザインの格好が良いですね
 *オートバイを作るときは最初にデザイナーが絵を描くことから始めます
  デザイナーが書く絵は格好がいいに決まってますから それにしたがって
  車輌がだんだん開発されていきます。
  デザインがいいと「売れる車輌」になっていきますよね
  ですから メーカーは「売る事」を真剣に考えての結果です

  A.2 ユーザー側(例 バイクを買いたい人 バイクが気になる人)が
    新車をショールームなどでまたがったとき

    身長が低い人でも地面に足が付きやすく安心感をあたえるため

 *オーナになろうとしている人が試乗車を5分~20分程度乗ったとしても

  運転した人は気分が高揚しているのでシートがどうのこうのとは気が付きにくい
  というのが現状です。

  A.3 万人向けに作ってあるので 身長の低い人でも高い人でも 座る位置がどこに座っても
    加速した時 ストッパー効果があり車輌の安心感が増す

 オートバイのシートは 万人向けに作るとしたら 前下がりのポジションにすれば
 すべての人に効率よく対応できるのです。
 したがって「前下がりのシート」は万人向けの究極の形なのです。

舶来製オートバイの運転姿勢が前かがみになっているには
このような考え方もあります。

ナイフで木を削る作業をイメージしてください。
日本人の方ならナイフを内側から外に向かって削ります。
ヨーロッパ圏の方は日本人のやり方と反対で
外側から内側に向かってナイフを入れます。
ここで理解していただきたいのは
危険なものを制御する基本的な考え方なのです。
日本は武術において相手の力を利用し
自分の力は最小限で物事を成し遂げようとする考え方が根強いと思われます。
なので危ない刃先は外へ流す制御方法
ヨーロッパ圏では日本と逆な感じがします。
パワーでねじ伏せる方が基本じゃないかな。
身体が大きいのでR1200GSでもコンパクトな車両なんです。
このように運転する行為(危険なもの)をどのように制御するかだと思います。
ドイツの方々が使い勝手よく心地いいものは
オートバイをねじ伏せ制御する運転姿勢が安心するんだと思います。
そのためスポーツモデルや運動性能が高いものは座席の形状が
前に下がってゆく「前下がり」になってしまいます。
この運転姿勢が前のめりでもっとも運動しやすい運転姿勢です。
それから ハンドルが広めで低いのは 操作するときもっとも力や体重を掛けやすいからです。
この感覚は理解しにくいですが
250ccや400ccの国産スポーツモデルに跨ってみてください。
おおよその方はコンパクトな車両に感じますから
覆いかぶさる運転姿勢を試してみてください。
なんとなく納得してくれると思います。
制御の基本的考え方が違うので
基本を知りその土地の方々に合わせて調整するやり方が
サドル(シート)とハンドルを見直すことで可能になります。

という様にメーカー側の考え方や心理的理由があります。

それからユーザー側の受け止め方もあります
次の質問は?
Q この「前下がり」の不都合ってあるんですか?

A 「不都合」と言うか「欠点」というか なんというか
 ユーザー側の 受け止め方に 同じような症状がでるので 幾つか紹介してみます
  ex1 運転中ブレーキを掛けるたびに ストンと前に落ちる感じがあっておちつかない。
  ex2 信号で止まるたびに 前側から後側にお尻をずらすのが面倒で
      しばらく乗っていると腿の筋肉がひきつる感じがする
  ex3  スーパースポーツタイプが大半ですが
      高速道路などで だらだら走っているときに起こりやすい症状で
      ハンドルに体重が掛かりすぎて(体を支えるため)手首がしびれる
 などがあります。

二つの質問で「利点」と「不都合なところ」が出ましたので ちょっとまとめてみます。

自動車(四輪車)の場合 軽自動車から大型トラックはたまた特殊車輌までいろいろな車種がありますが
大体 ほぼ100%に近いくらい アクセルやブレーキの距離・背もたれの角度などの座る位置の調整ができますが
オートバイはほとんど調整できないのが現状です(ビックスクーターを除く)
ですから
自動車は自分のポジションに調整してから乗る物
オートバイはポジションを調整できない乗り物で 乗り手がオートバイに合わせ乗る物
と いった具合に
車輌としての熟成度や工業製品としての完成度が四輪と二輪では大きく異なります。

そこで 二輪車の座席を調整できれば 純正シートよりも居心地良く座れる可能性があります

「前下がり」は万人向けのライディングポジション

あなたのライディングポジションは万人向けで合っていますか

車両とオーナー様の体型によって調整する仕方は変わってきますが
「前下がり」を直すことによって
操作がしやすく感じたり ツーリング時疲れを軽減できたりします。

オートバイに合わせる運転姿勢ではなく
運転者にオートバイを合わせる考え方を知っていただければ
うれしく思います。

 

スポンジについてvol.2

投稿者: 小野寺誠   投稿日: 2011年9月30日 金曜日
 

河名シートのスポンジについて宣伝します。

オートバイのカスタム部品は皆に知ってもらうため宣伝をします
宣伝に表記する内容はどれも
高品質で航空機に採用してある素材などオーバークオリティーで
大げさな表現が多いです。

チタンやドライカーボンやその他数を上げたらきりが無いです。

オートバイの座席にもいえますが衝撃吸収力が何とかで
人間工学を考慮した大変すばらしい商品です。
どこの商品説明も立派です。

河名シート製作所では2010年から2011年の間に
スポンジの成分を変えました。

約30年前からポリウレタンフォームというスポンジの種類に着手してきました
当時ポリウレタンフォームがあまり普及しておらず
セッティングデータが無くスポンジのブロックを購入しても
座席に使えるしなやかな製品がどこにも無かったのです。
無いのであれば作れば良いじゃないか。
ということで ポリウレタンフォームの溶剤を探し出し購入し実験をする。
当たり前の話ですが始めは試行錯誤の連続
温度の管理や取り扱う時間いろいろな制約があり
上手く製品(スポンジ成形品)になることは
不可能だと溶剤メーカーは思っていたそうです。
ですが河名はできないといわれる壁をクリアしたのです。
出来上がったスポンジ成形品をメーカーに持って行き
当時その部署の長は度肝を抜かれたと言ったそうです。
メーカーはクラボウです。
クラボウから提供していただた製品は
半硬質ポリウレタンフォーム発砲密度59というもの
これは当時航空機(旅客機ではなく戦闘機に部類される)の座席のショックアブソーバーに使っているかなり特殊なものだと
教えていただきました。
このスポンジ原液は日本中で河名シート製作所しか使ってません。
何十年も使い続けてきた原液でも月日が変われば
クラボウの担当が替わり当時を知る者はいなくなり。
なぜ1年に1回こんな商品が売れるのか
疑問に思う社員がいたのです。
何か理由を付けて売らなければいい。
その理由は禁止薬物が混入されているから
もう販売はできない。
代替品は無い。
世の中そんなものです。
物を創る精神なんて関係無く帳簿の方が大切なのです。

ですが 物を創り上げる魅力に取り付かれた者達はあきらめません。
数十社と伺いを立て このようなスポンジの原液を作ってくれないかと
頼み込むこと約半年やっと作っていただいたのが今の製品になります
日新レジン株式会社製軟質ポリウレタンフォーム。
こちらのポリウレタンフォームは大変すばらしく
禁止薬物の件や作業性・耐久性をすべてクリアし
そして何よりも
次世代の乗り心地を提供できるすばらしい商品です。
(内心ほっとしたというよりも これがあればBMWと張り合えると思いました)

半硬質と軟質のポリウレタンフォームの違いは
硬さの感じ方が違うのです。
30年前と現代ではオートバイと乗り手どちらも変わってきています。
道路交通事情も良くなっているし車体(特にサスペンション)が良くなっているので
シート(サドル)がサスペンションの補佐をしなくてもよい時代になったのです
それから免許制度が変わり
誰でも免許を取得でき経験の少ない方でも大型オートバイに乗ろうとします。
ステップに乗れない方が一番気にするのはお尻の痛みです。
痛みを感じにくくしつつもしっかりとした質感を持たせるには
しなやかなやわらかさが必要になります。

このようにポリウレタンスポンジの成分が変わりました
変わったと言うよりは進化したと思ってください。
(以前の物も具合がいいですから安心してください)

作業内容は成形品であろうが積層し削り込んだものであろうが
性能は格段に上がっています。

河名シート製作所はお客様の要望に沿う心地良い乗心地の為に
自社専用ポリウレタンフォームの原材料から配合比率を調整し
スポンジを作り製品を仕上げております。