「心地を描いて形を作る」 「Seat Design for Riding Pleasure」

 

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コラム   「 低反発フォーム ・ 低反発スポンジ 」 と オートバイシートの関係




カスタムシートを提供していく考え方として
このようなことを説明することがあります。

お客様から この様な質問があります
「低反発スポンジ」や「ワイ-ラックス」「ゲルザブ」をシートに入れたらお尻が痛くならないですか? と頻繁に質問されます。
この言葉を言われると お客様はすごく真剣にいろいろなことを考えて
自分の車両を良くしていこうと思っているんだな
自由な発想は見習なくちゃいけないな。 と 思います。

テレビ等のメディアで言われている「低反発フォーム」枕や布団
NASAで開発したスペシャルな新世代の材質は具合がよいと宣伝している商品からヒントを得て
これを自分のオートバイ座席に入れたら良くなると思う人が多くいらっしゃいます。
せっかくシートをカスタムするのだから「低反発」を入れてくれと。

話は変わりまして
スポーツや食べ物の話ですが
100m短距離走の走者がスタート地点に並んでいます
一人の走者がハイテク・バスケットシューズを履いてスタートしようとしています!
この光景を見た人達は 「この人なんか勘違いしている?」と思うことでしょう。

NBAのスーパープレイヤーが「超高級ブランドのハイヒール」もしくは「便所サンダル」を履いて試合に出て来たら
その選手は活躍できないと思います。

それから  ちゃんとした すし屋で 旨い大トロをにぎってもらい
食べる時に その場で醤油をつけるぐらいならいいんですが いきなりイチゴジャムをつけて食ったりしたら
即効で店主に「帰ってくれ」と 緒徹しがくる筈です。
モノには方向性や趣などの 合う合わない があると思います。


「反発力」を 簡単に説明しますと
スポンジをつぶしたときスポンジが元の形や体積になろうとする時の速さと力強さです
「低反発フォーム」とは 
スポンジの反発力の低いスポンジのことです。(やわらかいと感じます)
ですから 元に戻ろうとする速さが遅く 力強さは非常に弱い もの という事にしましょう。

用途として 押した形にすぐなりやすく 押されたままの形を維持しやすい方向なので
寝具とかには最適でしょう! (グニャグニャしていて気持ちいいですよ)

「河名シート製作所のオリジナルスポンジ」の説明」は反発力の高いスポンジです。
部類に分けるとしたら「高反発スポンジ」になります。
「オートバイ座席の為に開発した特殊な商品」です。
加圧されたら元に戻ろうとする力が強いのでクッション材に適しています。


話は脱線して
「オートバイはバランスの乗り物」
走行中オートバイはいろいろなところから「情報」を得ます
ライダーの体に触れているところは「情報」を得るところ
ハンドル ステップ シート が代表的な部位です。
「シート」は後輪からの「情報」を感じ取りやすいところです。

運転している最中は座席上で 前に後ろに 右に左にと 腰を移動させ 荷重しながら
バランスを保ってオートバイを走らせています。

そんな 敏感なところにグニャグニャしたスポンジを使えば 
お尻に伝わる「情報」は 鈍感なものになるし
体が沈み込んで 瞬時の体重移動がしにくくなります。

よって グニャグニャスポンジの場合はスポーツ走行には適していないし
最悪の場合 事故回避も今一歩の可能性があります。


例えばの お話ですが
低反発フォームと高反発フォームを オートバイの部品にたとえるとしますと、、、

タイヤと空気圧の関係に似ています。
タイヤの空気圧は 低くしたり 高くしたり 調整できますが 基準値があります。
空気圧を基準値より大きく低くすると タイヤは ブニョブニョ グリップ力がすごく強くなったような気がしますし、、
空気圧を基準値より大きく高くすると タイヤは パンパンで 跳ねる感じがするけど さくっと回る気がしたり、、、
と、、、
基準値内で圧力の低い高いは 好みや 用途を考慮すれば おおよそ 「イイところ」を選択できます。

低反発フォームは イメージで言うと、、、
空気圧がほとんど無い タイヤで オートバイに乗る 感じに似てるかな、、? などと

サスペンションで言えば 抜けてるサス かな、、?

せっかくの「イイところ」を大きく外して すべてが台無しにしてしまうのは
デチューンなのかも知れない?  
と 思ってみてみたり しなくもない、、 みたいな 感じかと思います。

上記のような話が 続くと かなり こじらせたイメージが着きますので
さくっと 結論です。
 

オートバイは緊張して乗り楽しむもの。
スポーツしている感覚に良く似ています。

睡眠は 気を失って夢を見ながら疲れをとるもの。
「安静」とか「静養」ですね 「スポーツ」とは言えないです
大きく二つに分けると
「気をはっている時」 と 「気を失っている時」 に分けられると思います。
方向性の大きく違うもの(それぞれはいいものですが)をチョイスした場合
使用状況に合うかどうかは おおよそ解って頂けたでしょうか

河名シート製作所ではスポンジの入替え作業をするときは
なるべく お客様と多くお話をするように心がけています。

多くの経験を生かし お客様の気持ちを尊重しながらも 素材を吟味し
最良のチューニングで心地良いオートバイライフを提供いたします。

サドルコンサルタント 
小野寺誠